呪われた映画『Atuk(アトゥック)』について|イヌイットが題材の映画

海外の怖い話

アメリカでは非常に有名な怪談話の1つとして、ハリウッド映画『Atuk(アトゥック)』の製作にまつわる悲劇的なストーリーがあります。

当記事では、そんな呪われた映画『Atuk(アトゥック)』について紹介いたします。

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Atuk(アトゥック)の概要

Atuk(アトゥック)の原作はカナダの作家である「Mordecai Richler」によって書かれた小説です。

原作は1963年に『The Incomparable Atuk』という題名で出版。(※2023年時点で、未邦訳)

Atukはイヌイット語で「おじいさん」という意味です。

小説の題を日本語訳すると「類稀なるおじいさん」「比類なきおじいさん」となります。

アトゥックは「おじいさん」という意味も持ちますが、主人公の名前でもあるので、「類稀なるアトゥック」と訳すこともできるかもしれませんね。

そして1970年代。そんなAtukの映画化が決定しました…

Atukのストーリー(脚本案)

a group of children wearing parkas beside a tupik
Photo by Sergei Shilenko on Pexels.com

アメリカ合衆国・アラスカ州に住む、イヌイットの女性と宣教師の間に生まれた「アトゥック」。

アトゥックはイヌイットが多く住むアラスカの村を離れ、「外の世界」を見ることを夢に見ていました。

そんな彼の美しい村をドキュメンタリー作家と、そのクルーが撮影のために訪れることに。

アトゥックの村に降り立ち、用を済ませた撮影クルーは別の村に向かうために飛び立ちましたが、なんとアトゥックはその飛行機に忍び込んだのです。

撮影クルーは仕方なくアトゥックを連れ、ニューヨークに行く…

という流れになっております。

これ以上、書いてしまうと、小説ないしは映画の上映が決定した際のネタバレとなってしまうので、当記事ではここまでの紹介といたします。

死亡した関係者たち

Atuk(アトゥック)の撮影にあたり、なんと5人もの主演予定であった俳優が連続して急死してしまいました。

①ジョン・ベルーシ

ジョン・ベルーシ

ジョン・ベルーシは超人気映画『ブルース・ブラザーズ』のジェイク・ブルース役で知られる人気俳優です。

そんな彼は人気絶頂期の1982年3月5日に、薬物の過剰摂取により死亡しました。

Atukの主人公役を引き受け、撮影開始を控えている最中の事故でした。

33歳のことでした。

②サム・キニソン

ジョン・ベルーシの急死後、代役として抜擢されたのがサム・キニソンでした。

サム・キニソンはアメリカのスタンドアップ・コメディアンとして活躍。

しかしながら、撮影現場に向かう途中に交通事故にあい、死亡。

39歳の若さで亡くなりました。

③ジョン・キャンディ

続いて白羽の矢が立ったのが、『ホームアローン』への出演経験もあるジョン・キャンディ。

ジョン・キャンディはAtuk役の話が上がった際に、出演を快諾。

しかし、その後、心臓発作により43歳で亡くなっています。

クランクイン等の撮影準備には入っていなかったものの、Atuk製作に関わったとのことで、死亡した関係者の1人として数えられています。

④クリス・ファーレイ

クリス・ファーレイは『サタデーナイトライブ』で一躍有名となったコメディアン。

これまで、3人の関係者が亡くなった影響により、なかなか次の主演候補が見つからず難航していたようですが、一旗上げたいクリス・ファーレイ氏が引き受けました。

しかしながら、薬物の過剰摂取により、33歳の若さで急死してしまいます。

⑤フィル・ハートマン

フィル・ハートマンは『サタデーナイトライブ』にレギュラー出演していた人気コメディアンの1人。

『シンプソンズ』や『魔女の宅急便』の英語訳で声優を務めるなど活躍しました。

当初はAtuk主演のオファーを断ったものの、製作側から幾度となくお願いされ、根負けしたフィル・ハートマンはついにオファーを受けてしまいます。

その後、フィル・ハートマンは自宅にて、妻のブリン・ハートマンに銃殺されてしまいます。(妻はその後、自分の頭を撃ち抜いて自殺)

まとめ

5人の関係者の死亡により、完全にお蔵入りとなったAtuk。

さらに、Atukの映画脚本は現在、行方不明とのこと。

アメリカ国内では、「主人公がイヌイットなのにも関わらず、主演に上がった候補が全て白人男性だった」という理由から、祟りのような事件が起きたのではないかと、話題になったようです。

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